金利は、しばらくは上がらない!?

FPオフィス ワーク・ワークス ファイナンシャルプランナー(CFP)の中村宏です。

どうやら、預金金利も、住宅ローン金利もしばらくは上昇の兆しはなさそうですね。

先月2月24日に、衆議院で、次期日本銀行総裁候補の植田和男氏が所信聴取に臨みました。

次期日本銀行総裁の任期は、2023年4月から5年間です。

所信聴取で、植田氏は、「消費者物価の上昇率は2023年度半ばにかけて2%を下回る水準に低下していく」との見通しを示しました。

日本銀行は、従来より、金融政策の目標を「継続的、安定的な+2%の物価上昇」としています。現在の黒田日銀総裁は、2013年4月の就任時にこの目標を掲げ、異次元の金融緩和政策をスタートさせましたが、その後、10年が経過し、目標が達成されないまま、2期10年の任期を迎えそうです。

なお、物価上昇じたいは、既に+2%を超えています。

2023年1月の消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)の前年同月比は+4.2%となりました。これは、実に、41年4ヶ月ぶりの高さだといいます。1981年以来ということですね。
しかし、現時点では「継続的、安定的」だとは言えないようなのです。
足元の物価上昇は、主にエネルギー価格の高騰や、円安による輸入価格の上昇が主な要因で、国内の需要増が原因ではないというのです。

「需要増による物価上昇でないと、ホンモノの物価上昇ではない!!」

そのため、植田氏によれば、2023年度半ばにかけて2%を下回るだろうと見通しているのです。

であれば、日本銀行が行う金融政策は、次期総裁になってからも大きな変化がないと考えられ、預金金利や住宅ローンの金利の水準も、当面は現在の水準と変わらず、目立った動きは見られそうにありません。

世の中の金利は、私たちの生活に多大な影響を及ぼします。

ぜひ、注視しておきたいものです。

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