2019年7月からは、相続人以外の親族も配慮されるようになった。

FPオフィス ワーク・ワークス ファイナンシャルプランナー(CFP)の中村宏です。

昨日、「寄与分」の話をしました。

寄与分とは、亡くなった人の財産の維持や増加に無償で貢献した人に与えられる取得財産の増加分だと言いました。

寄与分は、相続人だけに認められる権利です。

たとえば、次のような場合で考えてみましょう。

死亡したの親の財産が3,000万円。
子供は、長男と次男と長女の3人。

この場合の相続人は、子供の長男と次男と長女です。

ただ、親の生前、長男の嫁が献身的に親の介護をしました。しかも長期に渡って。

これまでの相続の仕組みだと、遺言書に書いていない限り、相続人以外の人がどんなに被相続人(この場合は死亡した親)のために尽力しても、遺産を受け取ることができませんでした。

しかし、2019年7月からは、被相続人の財産の維持・増加に貢献した一定の親族は、相続人に対して「特別寄与料」を請求できるようになりました。

つまり、長男の嫁も遺産の一部を受け取れるということです。

この場合、長男と次男と長女それぞれが、遺産分割で受け取った財産から、それぞれ法定相続分に応じた割合で、請求した長男の嫁に金銭を支払います。

長男、次男、長女が1,000万円受け取って、その後に長男の嫁に、3人から200万円支払われる、といった具合いです。

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◆この記事は、メルマガ「生活マネー ミニ講座」(「まぐまぐ」:無料)にて配信したものです。

 

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