NISAがかわる!さあ、どうする!(2)

FPオフィス ワーク・ワークス ファイナンシャルプランナー(CFP)の中村宏です。

NISA制度を活用するなら、ゼッタイに儲けないとダメだと昨日言いました。

とはいえ、株や債券など、値動きのある資産への投資は、リスクがあって元本保証がありません。確実に儲けることなどできないのです。

しかし、儲かる確率を高める方法はあります。
「分散投資」・「長期投資」・「積立投資」。この3つを、歯を食いしばって実行するのです。

さて、2024年からNISA(新NISAといいましょう)は次のように変更される予定です。

まず、制度が恒久化されます。旧NISAのように投資期間が限定されていません。
また、運用益非課税期間は、無期限になります。

2024年以降は、旧NISAで投資をすることはできなくなります。2023年まで旧NISAを活用していた方は、それまでの資産を非課税期間が終わるまで保有し続けることはできますが、新たな投資はできなくなります。

新NISAは、年間投資限度額120万円のつみたて型と、年間投資限度額240万円の一般型で構成されます。(なお、「一般型」は「成長投資枠」というよくわからない名称になります。そもそも投資は、成長を期待して行うものですから、つみたて型でも成長投資なのです)

旧つみたてNISA(投資限度額40万円)と旧一般NISA(投資限度額120万円)の限度額を、それぞれ3倍、2倍に拡大して、さらに同じ年に併用できるようにします。したがって、両方使えば1年間で360万円までの投資が運用益非課税でできることになります。

もうひとつ重要なこととして、生涯投資上限枠が設けられること。その額は1,800万円。このうち、1,200万円は一般型(成長投資枠)の対象商品を購入することができます。
生涯投資上限額は、これまで旧NISAで投資した金額は含まれません。
新NISAでは、あらたにゼロからスタートすることになります。
つまり、旧NISAで300万円投資をしていたからといって、新NISAの生涯投資上限額が1,800万円-300万円=1,500万円になるのではなく、1,800万円が上限になるということ。

また、生涯投資上限枠は、買付残高で管理し、途中で売却して枠に余裕ができれば、その分はまた投資ができるようになります。
つまり、例えば、生涯投資上限額1,800万円を使い切った場合でも、その後800万円分を売却すると、そのあと差額の1,000万円の投資が新たにできるということです。

さて、これらのことから、今後どうしたらよいか?を考えてみたいと思います。

まず、現在旧NISAを活用している人は、2023年も継続したほうがいいか?、あるいは、新NISAが始まるまで投資を中断したほうがいいか?の判断を迫られます。

個人的な見解ですが、来年は世界的に景気が減速すると懸念されていますので、株価は低迷する可能性が高そうです。したがって、儲かっているなら売却して来年の投資は中断し、翌2024年から心機一転、新NISAを始めてはいかがでしょうか?

しかし、損失を抱えていたり、来年旧NSAで投資をしても非課税期間の終了まで期間がながければ、利益が出るまで待って売却する方法もあります。いずれにしろ、損切りしてはまったくメリットがありません。

次に、新NISAはどう使うか?

(続く)

————————————————————————-

◆この記事は、メールマガジン「生活マネー ミニ講座」(「まぐまぐ」:無料)にて配信したものです。アドレスを登録していただければ、平日朝(不定期)に届けいたします。

 

ワークワークスの個人向けサービス

PAGE TOP