FPオフィス ワーク・ワークス ファイナンシャルプランナー(CFP)の中村宏です。
日本の10年満期の国債の利回りは、現在0.5%程度ですが、米国のそれをご存知ですか?
国債の利回りは日々変動しますが、現在は概ね4%程度です。
日本よりもずいぶん高いですね。
高い理由は、米国はインフレが進み、それを抑えるために、中央銀行(FRB)が利上げを繰り返していることなどからです。
中央銀行の利上げ・利下げは、満期が1年未満の短期金利に影響を及ぼします。短期金利が上がれば、マーケットの取引で決定する長期金利の代表格である10年満期の国債の利回りも上昇していくのです。
住宅ローンの金利で考えるとわかりやすいかもしれません。
住宅ローンは、固定金利期間が長いほど金利が高いですね。
変動金利(半年固定金利)が最も金利が低く、3年固定、5年固定・・・と固定期間が長いほど高金利になります。
変動金利の水準が上がると、固定金利の金利も上昇します。
さて、今、米国の10年国債を購入して満期まで保有すると、1年あたり4%の収益が安定して(リスクなしで)確保できることになります。
4%は結構大きいですよ。
株式等のリスク資産に投資をして、損するかもしれないことにビクビクしながら資産運用するよりも、よほど安心感があります。
日本の場合、国債や預金などの低リスク資産で運用すると、金利が低くて増えません。なので、しかたなく、リスクを覚悟して株等への投資で少しでも高いリターンを狙うのです。
日本も米国のような状況になれば、NISA等でリスクを取って運用するよりも、定期預金や国債の人気が高まるでしょう。
なお、米国の金利が高いからといって、日本円を米ドルに換えて米国国債を購入するのは、いかがかなものかと思いますね。
円安・円高の影響・・・つまり為替変動リスクを取ることになりますから。
※たいへん勝手ながら、今後、3ヶ月程度、配信のお休みをいただきたいと思っています。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
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