物価が下がっている・・・嬉しいような悲しいような。

FPオフィス ワーク・ワークス ファイナンシャルプランナー(CFP)の中村宏です。

わが国の物価水準の指標として使用されているのが「消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)」というもの。

生鮮食品を除く理由は、これらの値段が、景気よりも天候によって大きく左右されるから。

さて、日本銀行は、2013年から物価上昇率2%を目標に掲げ、さまざまな金融緩和政策を行ってきました。
物価が継続的に緩やかに上がると、消費が活発になります。「値上がりするから早く買おう」という気持ちになるからです。
モノが売れると会社が儲かります。会社が儲かると従業員の賃金が上がります。人手不足になれば雇用が増えて失業率も下がります。

物価が適度に上昇することが、経済の自律的な成長に欠かせないとされています。

しかし、物価は一向に+2%になりません。

それどころか、最近では下がってきています。

消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)の前年同月比を見てみましょう。

2019年11月:+0.5%
2019年12月:+0.7%
2020年01月:+0.8%
2020年02月:+0.6%
2020年03月:+0.4%
2020年04月:▲0.2%
2020年05月:▲0.2%
2020年06月:+0.0%
2020年07月:+0.0%
2020年08月:▲0.4%
2020年09月:▲0.3%
2020年10月:▲0.7%
2020年11月:▲0.9%

昨年秋以降の物価の下落の要因は、GO TOキャンペーン。

国が税金を使って値引きキャンペーンをするもんだから、消費者の支出額が減ったのです。おかげで物価が下落。

現在、GO TOによる値引きは凍結されていますが、コロナがある程度抑制されると復活する見込み。

今後、物価が下がることが予想されれば、人は現在の買い物を控えます。
今よりも、下がってから買い物をしようとするはずです。

結果、消費が冷え込んで、企業が儲からなくなり、従業員の賃金も~~~。

とはいえ、今は、コロナ拡大を抑えることが先決!

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